母歴23年になりました

2月は長女のお誕生月です。

23年前
長女はアメリカで生まれました。
わたしの初めての出産は海外出産でした。

海外で助産院があるのかと探しましたが
わたしの住む地域には見つからず、親しくしていた知人に相談してみたところ
彼女の勤務する病院に助産師がいると聞き早速予約を取りました。

アメリカの受診システムは当然日本とは違っていて
妊婦健診は開業医、出産は総合病院にかかりつけの医師が来てくれて
出産という方式でした。

わたしの場合は、
妊婦健診は助産師さんに診ていただき、
出産の時は隣接する総合病院に助産師さんが来てくれました。

日本ではマタニティクリニックを受診して
診察は医師、助産師外来で助産師に相談をする場合が多いと思うのですが
アメリカでは妊娠期間もお産の時もずっと助産師が担当してくれました。
産科医ももちろんいるクリニックで、わたしの担当は助産師で健診も検査も全て
担当してくれていました。

地域によっては、バースセンターと言う日本の助産院のようなところもあるそうです。

予定日近くに助産師の診察を受け、
Midwife(助産師)に「Fridayは予定があるから来れらないかも」と聞き、
来週には生まれるかなと思っていた矢先、
なんと、金曜日の深夜に破水!入院となりました。

入院したお部屋はジャグジー付きの個室。
お産まではジャグジーに入ったりお散歩しようと思っていたのに
破水から始まっているし、入院した時の血圧が高くて早速点滴に繋がれてしまいました。
もちろん、ジャグジーもお散歩もNG!
でも、予定のある日だったのにMidwifeが病院に来てくれました。
そうしたら、血圧はだいぶ下がりました。

予定とは違うお産の始まりでしたが
陣痛がついてくるにつれ、もうそんな事はどうでも良く
ひたすらその時の陣痛をやり過ごすだけ。

アメリカでは無痛分娩が選ばれることが多いのですが、
助産師現役時代には散々と産婦さんたちに、
「赤ちゃんも頑張っているから頑張って!」と言ってきた手前
自然なお産の経過を受け入れる事にしたのです。

破水をしてから約12時間後にお誕生となりました。
本人にとってはとてつもなく辛い時間でしたが、安産ですね。

生まれてきた長女は眩しそうな顔をしていました。
声をかけるとこっちを見た!と夫は嬉しそう。
わたしはと言うと、無事に産み終えた安堵感。終わった〜。

日本の助産師との違いをたくさん知れて
助産師としても貴重な体験となりました。

そういえば、教科書でしか見たことのない
臍帯に「真結節」がありました。
へその緒が結えてある状態です。
幸い、
臍帯はプリプリしてて緩い結びだったので長女は無事でしたが、
キツくしまっているといのちにも関わります。
Midwifeに見せられてびっくりしました。

もうひとつびっくりした事。
陣痛中は確か血圧や破水の関係?で食べれなかったのですが
アイスキャンディーをくれたな。

お産後の最初の食事。
お腹空いて楽しみにしていたんです。
お皿には料理にドームカバーが♪
ドームを開けるとそこには

ソーセージだけ入ったホットドッグが1本ありました。
蒸気でややふにゃふにゃしてて思わず笑っちゃいました。

ホットドックは夫に譲り、
わたしは母の握ってくれたおにぎりをいただきました。

その夜
夫と「神様からのプレゼントだね〜」としみじみ語りました。

お産にはいろんな物語があるますね。
予定と違うお産だったとしても、わたしはその時できる事は準備してきたし、
周りの人たちも最善を尽くそうとしてくれていた。
9ヶ月かけてMidwifeと信頼関係を築くことができたこと、
長女も生まれる力を発揮して生まれてきてくれた事。
全てがひとつのいのちのお誕生に向き合っていた事。

そのひとつ一つが感謝でなりません。

お産の話はつい長くなりますね。
わたしの出産物語にお付き合いいただきありがとうございました。


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