こころの土台づくり
地域で働く助産師として産前から産後の母子支援に関わっていますが、
自分のアドバイスが果たしてお母さんたちの役に立っているのだろうかと、常に不完全さがつきまとっていました。
ある時、保健師学生さんと一緒に赤ちゃん訪問に行った時のこと。
お母さんから聞く不安や困り事に、「それはこうで、こうすると良いですよ」と自分の持てる知識を総動員して答えていました。
訪問が終わり学生さん達からは「どんな質問にもとても適切なアドバイスですごいです!」と言っていただき、自分でもまんざらでもないわとドヤっていたと思います。
ただ、心のどこかで「私の指導で良かったんだろうか」という思いは拭えませんでした。
また、育児相談の場面ではいろいろアドバイスをしても、
「それはやっているけど上手くいかないんです」
「う〜ん」と俯いてしまうお母さんたち。
本当の意味でお母さんたちの不安や困り事の解決になっていないのではと感じていました。
具体的な方法で解決できる事もあるけれど、それだけではお母さんたちの本当の悩みの解決にはならない。そう感じていました。
そんな時に、NLP心理学を用いた助産師向けのセミナーを受講しました。
お母さんたちへの関わり方を良くするためにと受講したセミナーでしたが、仕事だけではなく自分自身にも良い事がたくさん起こりました。
気がつくと自分の心がとても安定して穏やかになりました。周りの人への影響も大きかったです。
NLP心理学を学ぶ中で感じたことは、
お母さんたちをサポートする私たち支援者が、まず安心感や幸福感を感じることが大事だと感じました。
そして支援者が自分で自分の心をケアできたり、コミュニケーションスキルを上げていく事は、お母さんたちが自分を大切にしながら子育てを楽しめることにつながると思いました。
私たち支援者がまず満たされる事で、お母さんたちに優しさを届ける。
そして優しさを受け取ったお母さんたちが子どもに愛情を届けられる。
やがてそれは家族にも伝わり、幸せな家庭を作ることができるのではと思うのです。
私はお母さんに関わることで、
子どもたちが「この家に生まれてよかった」「自分はしあわせだ」と感じながら成長していって欲しいのです。
ここまで、私の夢にお付き合いいただきありがとうございます。
心理学を学ぶ中で得た自分の心の整え方とコミュニケーションスキルを
「こころの土台づくり」として皆さんにお伝えしていけたらと思います。